LIMIT NETWORK Vol.291

 



 いつもお世話になりありがとうございます。


 ちょうど一年前のリミット通信にも書いていましたが、今年もお彼岸の頃から通勤途中の芦田川の土手沿いに突如として無数の真っ赤な彼岸花が出現し、秋雨の時季を教えてくれました。この激しい気候変動のなか、どうして彼岸花は自身の咲く時を狂わせることなく、群生できるのでしょうか?


一、 住めなくなる地球


 今月も台風二五号の影響で、神奈川や千葉で記録的な大雨による災害がありました。そしてこの通信を書いてる今も、次の台風二六号が北上しており、東海や関東への影響が心配です。秋の長雨も農業にとっては恵みの雨となるものですが、近ごろは極端すぎます。四国では渇水の心配があると報道されていましたが、国内でもこんなに差があるのかと驚かされます。

 世界に目をやると、今アメリカの気象専門家の中で『何が起こっているのか』とされる異常事態が発生しています。アメリカの大西洋側ではハリケーンが一つも発生していないようです。このような事は百十二年間の観測記録上初めてとされているのです。ハリケーンが来ず、海流が止まりつつあり、大西洋が対流しない死の海になる可能性もあるとされているのです。そうかと思えば西海岸ではハリケーンが異常発生しており、直近では一日でカテゴリー五のスーパーハリケーンに発達する例も出てきています。

 先ほどの大西洋側では、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチンといった穀倉地帯、酪農地帯が壊滅的打撃を受けますが、日本は小麦、大豆、コーンのほとんどを輸入に頼っています。これが輸入出来なくなる可能性も考えられるのです。そうなると、鶏肉や牛肉も輸入が止まる事もあり得ます。

 日本では熊本、鹿児島両県が接する八代海で養殖魚の赤潮被害が深刻化しており、大きな被害が出ています。ここ広島でもカキ養殖で大量のカキが死滅し、原因が海水温の上昇なのか、海がきれいになりすぎたのか。現在養殖業者を守るため、いろいろな策が検討され、国などは陸上養殖などへの投資も検討されていますが、このようなに異常気象がこれから本格的に発生する可能性が高くなっています。


二、 秋冬の商況とお願い


 あれだけ暑かった残暑も秋雨前線の影響からか、朝晩を中心に過ごしやすくなってまいりました。その影響からか、昨年に比べて秋冬商戦の始まりが早く、新商品の大口なども決まり、良いスタートがきれました。小口の別注注文も動いており、本当にありがたいことで皆様に感謝申し上げます。

 人件費や原材料価格などのコストが毎年高騰しております。金利も停滞したままで、人件費も上がらなかったこれまでの三十年からの反転ですから、急激な負担を感じます。多品種小ロット生産で品質を維持し生き残るためには、誠に不本意ではございますが、値上げをせざる負えません。来年三月販売分から価格改定を実施させていただきます。詳細につきましては、後ほど正式に価格改定通知をFAXにてご送付いたします。今後も皆様に愛されるものづくりと、いっそうの品質・サービス向上に努めてまいります。何卒これらの諸事情をご賢察いただき、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 来月は来年度カタログ撮影や新商品開発も大詰めにきており、全社を挙げて忙しくなります。ブラックフォーマルに次ぐ新たな分野への投資もおぼろげながら見えかけており、バランスを取りながら次の段階に前進してまいります。


三、 変わる日本


 我が国も高市政権となり積極財政に舵を切り、継続的に日本の金利を上げてゆく方針に転換しました。これまでの三十年、金利は下がりっぱなしでモノの値段も上がらず、お金の供給を上げて価値を下げ、モノの価値を上げることに失敗していました。財政政策も消極財政で、歳入と歳出のバランスを取り、赤字にならないように均衡を保つことだけに固執していました。そのため経済成長が長年にわたって伸びず、死に体でした。

 そこに日本初の女性総理が誕生し、いきなり三七〇兆円超の官民投資を発表。これから成長分野には集中的に投資をするということで、資金需要が高まっています。そうすると市場金利は当然上がるわけで、私は悪い事ではないと考えています。かつての輸出大国であった日本では円高は良くないと言われましたが、日本もこの三十年で変わりました。

 確かに私もリミットの事だけ考えると、借入金利が上がり、これからの会社運営は大変になります。住宅ローンも上がり、人手不足で賃金も上がる。こうなると金利が上がるのは当然です。この循環こそ繁栄の好循環で、死に体だった三十年間とは全く違う挑戦です。

 国の政府は民間の一企業とは全く違います。企業は利益を追求し、赤字を出してはいけませんが、国は赤字を出さなくなったら、市場が死んでしまいます。歴史の中で、徐々に収支が黒字になるように、資金需要が高まるように持ってゆくことにより、民間企業にも活力が出てくるものと信じています。


  二〇二六年九月三十日

       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有 木 宏 治



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