LIMIT NETWORK Vol.271


  いつもお世話になりありがとうございます。


 ようやく秋が来たと先月号でお伝えしましたが、草木の露も霜へと変わり冬の気配がいよいよ濃くなってまいりました。秋を満喫する暇もなく、これでは合服が売れないのも納得です。一般衣料のアパレルは生産時期に頭を悩まします。寒くなったと思ったらまた小春日和が続いたり、これでは防寒衣料も難しく、お天道様が恨めしいです。

 ただそんな愚痴を言っても始まりません。気候変動に対応した製品を開発し、はたらく女性たちに喜びと感動を提供することがリミットの使命。来年も気候変動に対応した新商品開発に全力を挙げ、皆様に販売していただけるよう情報提供してまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。


一、 今年最後の出張


 今月は上旬に北陸・信越方面のお客様を訪問しました。

 初日は福山から福井に入って、金沢へ移動しその後富山へ。五五周年を迎えることが出来た御礼を申し上げ、通販で普段することのない新商品の詳細説明などカタログをめくりながらお伝えし、どこのお客様に行っても楽しく情報交換をさせていただきました。北陸では地震の話も出て、なかなか復旧が進まない実情も伺いましたが、お見舞いを申し上げることしかできませんでした。先日また地震がありご心配が絶えないと思います。寒い時期ですので無理なさらないよう祈ります。

 二日目は新潟に入り、長岡、三条と鉄道とバスを乗継ぎながら、広島とは違った厳しさを感じる海山を眺めながらの移動でした。最終日は長野上田に入り、岡谷、松本とこちらは鉄道移動が不便でタクシー移動となりました。車窓から眺める紅葉した山々、その奥には初冠雪した立山連峰を望み、その雄大さに感動いたしました。もちろんお客様のところから次のお客様のところへの移動時間しかありませんのでゆっくり観光名所を体感できませんが、初対面するお客様ばかりですので、緊張と移動時の弛緩の繰り返しであっという間の三日間を無事終えることが出来た次第です。

 今年は春先より毎月のようにお客様のところへ五五周年挨拶に出かけました。共通して感じたことは、リミットが通信販売で営業活動を長年していなかったので、個々のお客様のこと、リミットのこと双方の理解が十分でないことがよく理解できました。「買ってください」と売り込む営業ではなく、商品紹介や販売サービスを直接お伝えする企画営業の重要性を強く感じました。来年はそこのところを一歩でも前に進めるようにします。また伺わなくても近況をお伝えできるこのリミット通信や、製品の細かい仕様を紹介したチラシ、ネットでの情報提供など、もっとリミットを身近に感じていただく工夫も進めてまいります。

 今年お会いさせていただいた皆様、いつもお忙しい時にお邪魔しましたが気持ちよく受け入れていただき、本当にありがとうございました。来年は本当の五五周年に当たります。今年伺えなかった関東より北へ旅を続けようと思っております。


二、 コロナ以降の変革期を迎え


 もう一つお客様を訪問していて気になったのは、

「人口が減少して市場はどんどん小さくなっている。ファン付作業服など新しい商材が開発され、市場に浸透するまで売れ続けるのは良いが、どこかの時点で価格によるエンドユーザーの取り合いとなり荒れてくる。そのサイクルが短くなる一方で、継続が美徳だった作業服とは違うジャンルになってきた。

 アパレルはどこも在庫を積まなくなってきていてどのアパレルも在庫が無い。備蓄しても通年で売れる保証はなく、今後は小回りの利くアパレルしか生き残れないのでは。販売店も淘汰の波がどんどん進み、先に潰れた商権を拾っているから何とかなっているがこれからが不安だ」と、本音で語ってくださる社長様もいらっしゃったこと。確かに今年は細かい別注、別寸が増え、リミットの生産現場も細かい対応に追われました。

 そして先日のユニチカ報道です。正直驚きました。三大紡績の一角を占め、日本の繊維業界をけん引してきた存在です。これからはもう量は追えない時代なのかもしれません。一着、一着の品質価値を上げ、大事に売る時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。


 今号で今年最後のリミット通信となりました。今年も一年、ご愛読くださりありがとうございました。来年もすべてのはたらく女性のリミットをどうぞ宜しくお願い致します。これから寒さに向かいますので、どうぞお健やかにお過ごしください。



  二〇二四年十一月二十九日
       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有 木 宏 治

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