LIMIT NETWORK Vol.256

 


 いつもお世話になりありがとうございます。


 暑中お見舞い申し上げます。

 うだるような暑さが続いていますが、体調を崩されないようしっかり栄養を取って元気にお過ごしください。

 毎年毎年こんなに暑かったかなと思うのですが、きっと昨年も同じように暑かったのでしょう。こう暑いと昼休憩の研修センターの草取りもサボりがちになりますが、雑草は暑いからといって成長を止めてはくれません。庭は広いので毎日コツコツでも進めておかなければ、秋になって大変なことになります。どこかの会社のように除草剤を撒けばいいのですが、近隣は美味しい地下水を飲料としていますので撒けません。地下茎で繋がっているヌスビトハギなどは、何度抜いてもすぐまた生えてきてイタチごっこです。

 夏の全国高校野球は地方大会も大詰め。広島大会は伝統校同士の決勝となり、広陵が代表を決めました。球児たちの熱戦を見ていると、本当に勇気をもらいます。猛暑日になると藪蚊がいなくなるのはありがたいのでしっかり水分補給しながら、また秋の紅葉を拝めるよう精進したいと思います。


一、 再始動の夏


 コロナ感染もまた増加してきておりますが「五類」に移行されることで、これまで行われてきた緊急事態宣言などの行動制限や入院勧告・指示、それに感染者や濃厚接触者の外出自粛要請は出来なくなりました。ここ数年中止されていた夏祭りや花火大会も復活してきました。リミットも各部門の会議は少人数で毎週続けてきましたが、各部門長が集まった月に一度の部門長会議は久しく中止しておりました。それも今月より再開し、日常を取り戻した感じです。今月来月と閑散期ではありますが、在庫も徐々に増えつつあります。この秋冬そして来春夏に向け、より精度の高い計画を立て実行できるよう社内で協議していきます。


二、 ドル建て為替予約の完了期限迫る


 二十八日、日銀が金融政策決定会合で金利操作修正を決定いたしました。この修正を受けて今後、為替相場はどのように動くのか関心が高まります。リミットは中国工場への加工賃を米ドルで毎月送金しています。長期為替予約を入れ、加工賃総額の半分を予約レートで賄い、もう半分はスポットで購入しています。実行中の為替予約は今の為替水準だとあと三か月しかありません。つまり九月には次の長期為替予約を入れるのですが、この度の日銀の修正を受け、米ドル建てでいくか、それとも中国元建てでいくか迷っています。もちろん、中国工場にも相談し、これまでの米ドルから中国元への変更は、手続きさえ取れば可能だと報告を受けています。

 中国は今や中国元での貿易を推奨しており、中国元での貿易は増加の一途ですし、現在の米ドル建てでは、送金元の日本側と受取側の中国とで二度の為替手数料がかかっています。また、ここ数年のドル為替相場の動きは激しく、急激な円安による為替負担が重荷でした。逆に日本円と中国元はほぼリンクしており、中国人民銀行の金融政策は緩和方向にあります。以上の事から、日銀の修正発表の前までは、次は中国元建てに変更する考えでいました。


三、 複雑怪奇な為替相場


 日銀が金融引き締めに動き、十年債利回りが一%になりましても、米国十年債利回りが四%になっていますので、さほど影響はありません。しかし、日本から事実上0%で金を調達し、株を買いまくっていた機関投資会社や金融機関は、調達金利が一%上がれば、そのダメージはボディブローのように今後効いてきます。

 また、福島の処理水放出で、中国および香港が日本からの水産物輸入に対して、放射線検査を始めました。中国北部の税関では日本産の米、酒や菓子などの食品通関が遅れていることが報じられており、事実上の輸入制限に発展する可能性があります。早期の事態収束を切に望みますが、日中間の政治は非常に厳しい方向に向かっています。

 さらには、物価見通しの引上げや最低賃金の引上げなど、日本は今後、先進国に残るためすべての引上げが常態化しそうです。為替はこうしたいろいろな要因が複雑に絡み合い、どうなるか正確な予想は困難です。それでもリミットは数年先までの予約を入れ、長期の資金計画を立てるわけですから、為替推移を十分見極め、ここは時間いっぱいまでしっかり検討を重ねたいと考えています。



  二〇二三年七月三十一日
       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有 木 宏 治

コメント