LIMIT NETWORK Vol.252
いつもお世話になりありがとうございます。
桜花の候、貴店ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
一、 春は別れと出会いの季節
春風にのってほのかに花の香りが漂う頃となり、人出も徐々に増えにぎわいも少しずつ戻りつつあります。旅立ちの春を迎え、新しい世界へ向けて一歩を踏み出した人も多いはず。
リミットでも先日、勤続五十八年目を迎えた社員が退職いたしました。六十年近くに渡って彼女が見つめてきたリミットはどのような変化をし、今、どのように映っていたのでしょうか。先代、私と二代に渡って会社を支えてもらいました。勇退の日、先代に報告をということで、しばらくのあいだ仏前にて二人っきりで心の交信を堪能しておられました。これまでの人生のいろいろな場面が心中に去来していたことでしょう。人生百年時代を迎え、これからが「リ・スタート」です。彼女なら新しいことにチャレンジし、必ず第二の人生を謳歌してくれるものと信じております。長い間、お疲れ様でした。今後も健康には十分留意してください。ありがとうございました。
二、 米金融破綻に怯える
海の向こう米国では有価証券で抱えた含み損に端を発した米銀シリコンバレーバンクが経営破綻しました。その二日後には米シグネーチャーバンクも預金流出により破綻。第二のリーマンショックかと緊張しましたが、その後米財務省が預金の全額保護を発表し、大混乱は一時的に回避されました。やはり急激な金融引き締めは副作用も強いということでしょうか。
いっぽう日銀の金融政策は、黒田東彦総裁の後任に経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏が登板されますが、植田氏の下で黒田路線は修正され、金融政策の柔軟化、正常化が進むのでしょうか。物価高騰は徐々に緩慢となってきていますが、今後の電気代高騰などの懸念から製造業では企業投資抑制が懸念されます。
リミットの今月の商況ですが、昨年同月は大口案件がありましたので、作業服のユニウェアブランドはその分苦戦しました。逆にサービスを中心としたブラックフォーマルのリフィンやb×cブランドは、コロナ禍が縮小するにつれ市場が再始動してきていますので伸ばすことができました。これから繁忙期を迎えますが、欧米金融市場の動向が日本にどのような影響を与えるかとても心配です。一進一退を繰り返しながらも、上昇していってくれると信じております。
三、 訪中断念にあたり
私の周りでもようやく少しずつ海外出張に出かける人が出始めました。私も四年ぶりに中国福州工場を訪問しようと調べてみますと、関空からの直行便が無くなっており、さらに商業ビザが必要とのことで今は断念しました。福州の総経理からは、もう少し待てば中国にも来られるようになりますよ、と慰めの言葉をもらいました。しかしながら現在、日本と中国の政治をめぐる報道を見る限りうまくいっているようには見えません。
岸田首相もウクライナへ電撃訪問するのも重要でしょうが、わが国自体が近隣諸国ときな臭い流れになってきている今、訪中してでも関係改善を急ぐ必要があると感じます。米軍も日本から撤退する流れになりつつあり、米国の影響なしに日中が対等に相互利益の会話が出来るようになるかもしれない大切な時。目の先のことではなく、世界における我が国の将来を見据えた指針を発表してほしいと思います。
二〇二三年三月三十一日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有 木 宏 治
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