LIMIT NETWORK Vol.248

 


 いつもお世話になりありがとうございます。


 空は高く澄み渡り、日脚もめっきり短くなりました。深秋の候、いかがお過ごしでしょうか?今年もあと二カ月。いろいろな出来事がありましたが、戦争とコロナ禍だけは早く終息してほしいものです。


一、 変革時代の到来


 減速する世界経済のなか、インフレの足音が近づいています。私は長引くデフレは実体験がありますが、インフレは未経験なだけに非常に不気味に感じております。

 また、連日の急激な円安進行にも不安がつのります。日銀も五兆円を超えるドル売り・円買い介入を実施して抵抗してくれておりますが、効果は一日限りでまた元の水準付近に戻ってきました。前回の介入は三兆円弱で効果は一週間くらいありましたから、今後同程度のドル売り介入を続けても市場に見透かされ、反対にさらに円安が進行するかもしれません。

 アメリカを筆頭に、コロナ禍で金融緩和し市場にばらまいた資金を一気に反転させ、インフレ対策で利上げと市場から資金を吸収するための資産縮小を行っているのに、日本はいまだに金融緩和、ゼロ金利政策を続けている。これでは世界中で変調をきたすのは自然な成り行きです。ついこの間まで好景気・低金利・株高と浮ついていた世界とは隔世の感があります。

 これからのインフレ時代到来とともに、アメリカでは業績低迷のため人員削減を急ぐ企業が増えると思います。よって日本の企業は変わらざるを得ません。これまでの外国の安価な労働力に頼るのではなく、少子高齢化のなか、優秀な若手を採用・育成しながら、元気に働く高齢者の採用にも力を入れてゆかねば、これからの労働者不足や年金支給額不足の問題は解決されません。目先の利益に目がくらみ、ツケを先送りするにも程があります。いよいよ変革の時代の到来です。


二、 当たり前の社会に感謝


 秋も深まり夜寒を覚えるこの頃、例年通りインフルエンザの流行が心配される時期となりました。今年はこれから増加が心配されるコロナ第八波との同時流行が懸念されていますので、これまで以上に感染予防に気を付けたいものです。

 さて、秋の気配も今月中旬くらいからようやく体感するようになり、短かった繁忙期も終わりに近づいてきました。今月もコロナ禍第七波が落ち着いて行動制限もなく、全国を対象とした観光支援事業の全国旅行支援も中旬から各地で開始され、観光地に人が戻りつつあります。

 このような市況回復を受け出荷が一割増え、コロナ禍前にまた一歩戻すことができました。今の陽気が来月以降もしばらく続くようなら、製品在庫も十分ございますし、来月中旬くらいまでは今の出荷水準を維持できるのではと考えております。日々出荷される商品アイテムを見てみても、幅広いアイテムがまんべんなく出荷されており、新規物件というよりもこれまでの追加分を頂いているような気がします。

 何はともあれ、行動制限がなく人々がこれまで通り自由に全国を移動できる社会のありがたさを実感し、これからも続くことを切に願っております。


三、 働く高齢者に愛されるリミット


 日本はこれから急激に少子高齢化に突き進んでゆきます。政府も少子化に歯止めをかけるべく、少子化政策に真剣に取り組んでゆくでしょうが、実際に出生率が上がりその子供たちが生産年齢人口に加わってくるまでにはタイムラグが生じます。介護問題一つをとっても、今の円安状況では外国からの技能実習生も日本から離れるでしょうし、百%ロボットに介護させるのは無理であり、労働力不足が明確になるなか、老々介護が増加し、結果として家計貯蓄が減少し国家財政負担が増加する。健康で元気な高齢者なら元気な間は働いて自活することもできるが、ここ数年の新型コロナウイルスのまん延により、高齢者のステイホームが顕著となり、高齢者の認知症が急増しているようです。

 やはり人間は他者との交流が少なくなると認知機能が低下しやすくなり、独居高齢者などは妄想などの症状がでて、運動不足、栄養不足により筋肉量も減り、運動機能が低下する「フレイル」になる確率が一段と高くなるそうです。

 コロナ禍はこういった健康な高齢者も外出できないようにして、負のスパイラルで弱らせてしまうのです。また、完治した感染者にも「脳の霧」と呼ばれる後遺症に悩まされる人もいるそうです。

 やはり人は人と人のつながりの構築によって存在しており、これからの超高齢化社会では、いかに認知症に悩まされることなく、健康な社会生活ができるか、社会貢献できるかが非常に重要です。我々もリミットの制服を通して、働く高齢者が自然と元気に笑顔になれるよう頑張りたいと思います。


  二〇二二年十月三十一日
       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有 木 宏 治

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