LIMIT NETWORK Vol.246

 

 いつもお世話になりありがとうございます。


 いくぶん残暑も和らぎ、少しずつ日暮れの時間が早くなり、秋の気配を感じるようになりましたが、皆さん夏のお疲れは出ていらっしゃいませんか?


一、マスク装着率世界一の日本がコロナ感染者世界一


 予想通りといいますか、第七波の新規感染者数はピークを迎えております。最近は日本の新規感染数が二十万人台となっており、世界の一日当たりの新規感染者数百万人の二割を占める異常事態になっています。しかしなぜ日本でこんなに新規感染者数が増えているのでしょうか?今まで日本人は「ファクターX」を持っていて、日本人はコロナにはあまり感染しないとされていましたが、それがワクチン接種のせいで「ファクターX」が消滅してしまったのでしょうか?それとも今、流行っていますコロナウイルスBA.五系は日本人に感染しやすいのでしょうか?

 もちろん他国はコロナ検査をしなくなってきていますので、一日当たりの新期感染者が百万人というのも眉唾物ですが、それでも世界一まじめにマスクをし、消毒をし、アクリル板を置いたりして、感染対策は異常なほどやっている日本が、連日二十万人を超える世界一の感染国となっているのには到底理解できません。どこかに決定的な盲点でもあるのでしょうか?いずれにしろ、そこのところを徹底究明する科学的な調査をお願いしたいものです。


二、相対価格上昇が及ぼす影響


 イギリスの調査会社が、イギリスの一般家庭の電気・ガス代が、来年一月には今までの三倍にもなり、日本円換算で年間約七十万円、一カ月あたり約六万円にもなるという予測を発表し、イギリス国民に衝撃が広がっているそうです。このように欧州大陸も天然ガスの更なる高騰で物価上昇が止まりません。そのため世界的に消費も投資も伸び率が落ちてきて、典型的な物価高と不景気のスタグフレーションに陥っています。日本は今のところそこまでの物価上昇率ではありませんが、今後どうなるか分かりません。

 リミットの今月の海外製造コストを昨年同月と比べてみますと、一枚当たりの工賃や生産枚数は変わらずで、円安や海上運賃高騰により二割以上上昇しております。原材料の高騰も厳しいですが、為替調達コストの急上昇は今後かなりの負担となります。それでも二〇二四年まで販売価格を死守できる理由は、以前にも申し上げた通り、本社移転をはじめとしたアフターコロナを視野に入れた変革を断行したからに他なりません。

 食料やエネルギーなどの原材料価格の高騰は今後も予断を許しません。さらにこの原材料の価格高騰が、サービスや賃金などの価格に比べ相対的に上昇しているのだそうです。この相対価格の上昇は、単に製品価格に転嫁するという絶対価格の対応だけでは済まず、今後の商品戦略や販売戦略に大きな影響を及ぼすようです。これまでの成功モデルからの転換。つまりこれまで海外からいかに安く仕入れて販売するかといった価格破壊戦略から、国内生産の再考、ブランドの再構築や流通チャネルの見直しなど、抜本的な変革が求められ始めています。


三、深刻度を増す世界情勢


 現状の世界を見渡しますと異常気象でスーダンや日本は豪雨災害、ヨーロッパを中心とした北半球では干ばつ災害で穀物が収穫できず食糧難。ウクライナ戦争は長期化の様相ですし、世界中で政治・経済の旧体制崩壊が音を立てて進行する様を見ていると、歴史の転換点を実感し、これまでのグローバリゼーションやお金を刷るだけ刷ってバラまいて肥大化させてきたマネタリズム時代のバブル終焉を感じ、異常気象や世界的不況の長期化を懸念してしまいます。

 世界は一九八〇年代からこの四十年間、実体経済に関係なく各国の中央銀行が経済市場にお金を供給しすぎたことにより、アメリカは金融が異常に肥大化し、中国では莫大な借金で一気に開発投資をやりバブル崩壊の憂き目にあい、世界中で格差社会が拡大し、移民にあふれ、雇用は不安定になってしまいました。


 今後世界はどの方向に向かってゆくのか分かりませんが、リミットの方向性だけははっきりと言えます。二〇二四年度の新カタログ発刊の折には、この三年間企画が開発を重ねてきた新商品を多数発表し、すべての働く女性から支持される制服づくりにまい進することです。



  二〇二二年八月三十一日

       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有 木 宏 治

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