リミットネットワーク Vol.243
一、 世界の分断
いつもお世話になりありがとうございます。
今年もまた梅雨入りが気になる頃となりました。昨年ここ広島では例年よりも一カ月も早く、大型連休明けの十二日には梅雨入りとなりました。今年はラニーニャ現象が発生しているそうで、季節通りの気候になりやすいそうです。これから徐々に蒸し暑い時期が近づいて、夏物定番が一気に動いてくれることを祈っています。
世の中は不景気と物価高、戦争に感染症と不安が渦巻いております。コロナ明けはこれまでと全く違った明るい世界の幕開けといった淡い期待も多少あったのですが・・・。ただ長かったデフレ時代からようやく脱出できる予兆は感じております。
現実世界は分断傾向が進み、今や自由貿易ではなく、制限された貿易にシフトし始めました。どちらに所属するかで一国の将来が左右される時代の到来です。これまでの自由貿易のなかで世界を股にかけ活躍した日本は、これからどのような方向に進んでゆくのでしょうか?
二、 新たな支援策の必要性
今月は先月とは一転して下旬まで夏日になる日が少なく、夏物出荷の勢いが足りず前年同月を割りました。経済活動はコロナ感染者数に関係なく活動再開に向かって動き出しておりますが、最近は原因不明の子供の肝炎や天然痘のようなサル痘の患者が世界で増え始めており、国を挙げての新たな検疫体制強化にまで進むのかどうか心配は絶えません。
先月はコロナ明けで業績が戻ってきた業界や企業が目立ち始めましたが、原材料の不足や高騰など、日本製造業の屋台骨である町工場を取り巻く環境は経済再始動下でも厳しく、今は作業服購入を検討するには時期尚早かもしれません。
中国上海の都市封鎖や北京、天津での厳しい規制も世界経済に影を落としており、世界展開している有名企業の中国やロシアからの撤退は分断を助長する頭の痛い問題です。世界的な不景気と激しい金融引き締めが広がり、世界経済は混とんとするばかり。政府も雇調金特例を三カ月延長する検討に入りましたが、今の状況が続けば今後コロナ支援融資の返済も始まり、倒産件数が増加の一途をたどる恐れもあります。それだけは何とか食い止めなければなりません。
三、 次元を超えて
先月この通信で「蘇り・再生」について書きましたが、この実現には外部環境の変化といった受動的な要素よりも能動的な自己改革が必要だと思います。自分の常識を疑うといいますか入れ替えるといいますか、新たな投資をどこにしてゆくか。今のような時代の黎明期にこそ大胆な投資が必要だと感じております。
例えば今流行の「メタバース」。すでに国内企業でもメタバース事業への参入が相次いでおります。世界が再び冷戦状態に突入し、分断化を余儀なくされる今だからこそ、新たな発想と行動の次元を広げて、時間や空間に囚われない仮想空間内での新市場に目を向けることはとても楽しいことだとは思いませんか?
二〇二二年五月三十一日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有 木 宏 治
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