リミットネットワーク Vol.237
いつもお世話になりありがとうございます。
一、 コロナ去り、秋が来た
冬が駆け足で近づいてまいりました。皆様体調など崩されてはいませんか?
先月号での私の心配事は杞憂に終わり、コロナ感染第五波の終息とともにやっと秋が到来しました。これまで緊急を要しない外出を控えていた私も緊急事態宣言解除を受け、能天気に休日は自転車でぶらぶら散策を楽しんでおります。週末の福山駅前界隈も徐々に人の出が増えてはいますがコロナ以前の状態には程遠く、やはりコロナ禍で人々の価値観が変わった感は否めません。
一時的な変化なのかそれともこのまま変化し続けるのか、しっかり見極めて行動を起こすことが大事です。つかの間の開放的な暮秋になるかもしれませんが、この短い瞬間を大事に楽しみたいと考えております。
二、 コロナ前と後
秋はどこへやら、とずいぶん心配しましたがここ広島では今月十七日からそれまでの最高気温と比べ十度近く一気に下がり、ようやく衣替えの時候になりました。
後半一気に秋冬物の大口注文も入り、低迷していた出荷荷物も一気に増え、なんとか昨年同月に追いつきました。内容的にはやはり定番の強さが目立ちますが、見本や小口で新商品なども見かけるようになりました。また出荷の送り状を眺めてみると、繁忙期らしく送り状の束が厚くなり、直送先や新規のお客様も増え、私も初めて見る送り先が増えております。小口でも出荷先が増えると有難く、ついつい出荷品番を確認している自分がいます。
とはいえカジュアルを中心に衣服販売は依然として厳しい状況にあるのが現実で、コロナ禍前からその変調に薄々感づいてはいたのでしょうけれども抜本的な手は打たなかった。そこにコロナ禍が到来し、停滞していたものを一気に推し進めたため変革せざるを得なくなってしまった、というのが実際のところだと思います。
緊急事態宣言が明け、遠方への企業訪問が解禁となり、弊社にも東京、大阪方面から新規開拓のため商社などが営業に来られます。備後はワーキングや婦人パンツが多く、以前なら訪問商社には提案できるものはなかったけれども、新規訪問しニーズ調査して提案できるものはないか改めて吟味しているそうです。このようにこれまでのやり方をいったん白紙にして、改めて今の時代に合ったやり方に作り直す作業がこれからますます増えてきます。そしてそのうち、コロナ以前とコロナ後に訪問したら、全く違う会社になって急成長していた。といった企業が増えるのではないでしょうか?
三、 価格と価値
先日久しぶりに量販店に行き、普段着の衣替えを物色していたのですが値札を見て少々驚きました。あまり買い物に出ず、インターネットで済ましていますのでネット価格のほうに慣れていたのか、割高に感じてしまいました。もちろん石油の値上げにより原材料コストや物流コストが上がっていますし、為替の円安や最低賃金の値上げもあり、徐々に店頭価格が上がっていたのを私が知らなかっただけかもしれません。
けれども日本はずっとデフレが続いており、コロナ禍による店舗撤退など厳しい状況はまだ改善されていません。現に競争の激しいネット販売価格はあまり上がっておりません。このギャップを久しぶりに体験してみて、改めてモノの値段について考えさせられました。
同じモノがネットとお店で売られており価格に大きな差があった場合、どうしてそうなるのか、と疑問を持ってしまいます。もしかしたらネット出店品は品質に難があるのか?騙されているのでは?と勘ぐってしまうと、私はお店で購入するほうが安心感を伴います。モノの相場には幅がありますから、その範囲内での競争ならその都度、利便性で私は決めます。しかし最近は同じモノの値段に大きな開きが出ているのです。まさに生き残りをかけた大博打なのかもしれません。
「三年間は価格を変えない」と今年のリミットカタログでお約束いたしました。前回値上げしたのが二〇一五年三月ですから六年前です。つまり次回の価格検討は、前回値上げから九年後ということになります。このことだけでも、最近は心配で、心配で夜熟睡できません。
未来のことは誰にもわからない。わからないから何もしないのなら会社は潰れてしまいます。しかし一旦決めてしまえば、それを基準に考えることができるのです。世の中に流されるのではなく、流れに乗るのです。そうすればやるべきことが見えてきます。
二〇二一年十月二十七日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有 木 宏 治
コメント
コメントを投稿