リミットネットワーク Vol.234



いつもお世話になりありがとうございます。


一、 ワクチン接種に想う


 草木も萎れてしまいそうな炎暑が続いております。ご一同様にはお変わりございませんでしょうか?

 例年ですとこの時期は花火が夜空を彩り、酷暑の留飲を下げてくれるのですが、今年も相次ぐ中止を余儀なくされています。政府の切り札ともいえるワクチン接種は問題を抱えながらも前進しておりますが、世界中でデルタ株の流行が続いていてコロナは依然として危険な状態です。イスラエル保健省が七月二十二日に発表した調査結果によると、入院する確率は八十八%、重症化は九十一%の確率で防ぐとなっており、感染は約四十%しか防げませんが重症化は防げるとなっています。

 現段階でコロナウイルスワクチンは緊急避難的に十分な臨床研究が終わらない内に使用が認可されたものであり、副反応の問題もいたし方ないのかも知れません。しかしながら、医療技術は日々進化し、海外ではデルタ株に有効なワクチン開発、日本ではワクチンの打ち手要らずの鼻から摂取する新たなワクチン開発が進行中です。元の世界に戻ることは決してありません。さらに住みよい社会を目指して、リミットも作業服を通して貢献してゆきます。


二、 一役買ったコロナ禍


 今月は例年に比べて早い梅雨入り梅雨明け、続いて真夏がすぐに到来したこともあり、夏物商戦が順調に推移しております。気候の関係もありますが、それよりも昨年の反動のほうが大きいかもしれません。感染者数はまた増加傾向にありますが、企業活動なども徐々に回復してきております。夏物定番で小口を中心にご注文軒数が増え、二割を上回る伸びをみせましたがまだまだ在庫は十二分に残っております。昨年度我慢されたお客様もこの暑さに堪えられなくなったのではないでしょうか。

 一日あたりのご注文軒数と注文回数も当然回復してきておりますが、弊社お客様サービスセンターは昨年よりも落ち着いております。理由は、コロナ禍でリモート業務やDXなどのデジタル化が前倒しで進んだせいか、紙FAXの注文が劇的に減り、インターネット注文に代わってきているからです。FAX注文の場合、オペレーターは在庫確認から受注入力へと工程が複数回に及びますが、ネット注文の場合、オペレーターを介さずシステムが自動で最短納期を算出し納期回答を流します。ネット注文が増え、合理化することによりコストが下がり、更に電話代や紙資源まで節約できます。

 商社や生地メーカーとの打ち合わせや展示会もどんどんオンライン化になり、出張対面する必要がなくなりました。今までいかに無駄なコストを掛けていたかが白日の下にさらされました。リミットは昔からこのようなDX社会に対応するために組織化してきました。

 悪いところばかりが強調されるコロナ禍ですが、デジタル社会への進化を加速したという一面もあると言えるのではないでしょうか。


三、 緊張と弛緩の先に


 先日は東京都の新規感染者数が三千人を超え過去最多との発表もありましたが、東京で感染が爆発した場合、オリンピック選手、関係者が帰国先で感染が確認される事例も相次ぐかも知れません。コロナ禍で世界中の医療介護だけでなく、政治も経済も日常生活も極度の緊張感を長らく強いられており、すでにあらゆるところで弛緩状態に入りつつあります。要請に従う者、要請を反故にする者。立場が違えば下す判断も異なってきます。

 この現状を謙虚に受け止め、自己防衛してゆくしかないと私は考えます。世の中はいつも理不尽で、全て結果は自己責任と割り切れば、何を優先しなければならないかが素直に見えてくるものです。今回の東京に集った各国オリンピック選手のように、大会を諦めて自暴自棄になることなく、日々一ミリでも成長できるように取り組むことが肝要です。


  二〇二一年七月二十九日
       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有 木 宏 治

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