リミットネットワーク Vol.228



  いつもお世話になりありがとうございます。



一、 風の時代に再始動


梅便りが聞こえる今日この頃、いかがお過ごしですか?

 最近聞いた話ですが、占星術によれば二〇二〇年末、「地の時代」が終わりを迎え、新しい「風の時代」が始まるといいます。占星術では火、地、風、水というサイクルが切り替わる節目で、必ず世界で大きな変化が起きると聞きました。以前の地の時代に重視されてきた資産や物など「目に見えるもの」から、本能やセンスなど「目に見えないもの」が重視されるそうです。

 今から二二〇年前、火の時代から地の時代へ切り替わった際には産業革命が起きたそうです。今回の移行期はコロナウイルスの登場でしょうか?アフターコロナの時代には、風が読めるリーダーの待望論が出てくることでしょう。今まさに緊急事態宣言下で、なかなか未来の姿が想像できません。東京をはじめ、大都市に進出していた欧米有名店が日本市場から相次いで撤退を始めています。コロナウイルス感染拡大によって、目論んでいたインバウンド需要が一気に消滅したからです。

 商業施設からの撤退が増加すれば、商業不動産価値の毀損が進み、先ほどの「目に見えるもの」の価値がどんどん失われてしまいます。我が国の将来見据え、市場がどの方向に向かってゆくのかを感じ取れるセンスを磨かなければと考えています。そういった意味においても、今年度より創業の地に戻り、製販一丸となって再始動することは何かの導きだと感じています。どうぞ皆様、本店移転した新しいリミットを今年もよろしくお願いいたします。



二、 少しずつ回復してきた売上高


 年が改まり早一か月。昨年度から続くコロナウイルス禍も第三波の到来により、地域によっては医療崩壊の危険性も高まっております。リミットも昨年は大きく売上を落としました。このような状況の中、今できることに集中すべく、無駄な経費の削減や製品品質向上の教育に明け暮れた一年でした。それでも、昨年師走くらいからワンサイズではありますが出荷袋がひと周りずつ大きくなり、今月も売上減少幅が改善されつつあります。

 前にこの通信にも書きましたように、リミットは小口ですので、不況下には他のアパレルより売上が落ちる時期が早く、回復してくる時期も早いのです。元の水準まで戻るにはまだ数年かかると思いますが、今年は昨年より少しでも世の中のお役にたてたら、と思っております。

 国を挙げてワクチン接種の計画が着々と進行しております。しかしながらクリアしなければならない課題も多いようです。そのような中、ここ三備地区では年明け最初の展示会が開催されました。しかし緊急事態宣言下で中止されるメーカーもあり、大盛況とはいきませんでした。状況が状況だけに、各メーカー悩みに悩まれたと思います。

 緊急事態宣言が出されている地域のお客様に聞きましても、年明けから営業訪問が難しくなり、先が読めないとこぼしておられました。店舗数を増やしたり、売り場面積を拡大したりして、売上高を増やしてきたモデルが転換点を迎えています。「目に見えないもの」には一体どのような価値が秘められているのでしょうか?



三、 日本が避けて通れない人口減少問題


 日本の人口減少は止まりません。二〇一九年年間出生数は過去最少です。一方、年間死亡数は戦後最多でした。前年比の人口減少幅は約五二万人。この数字が二〇四〇年代には毎年約九〇万人の規模で減ってゆくのです。

 このことを前提に考えると、働き手世代の人口も減るし、消費者も減ることになり、いくらネット通販が好調だとはいえ、各家庭に届ける配送業務がパンクしてきます。このような日本の将来を考えると、コロナ禍によって日本の未来像はより一層はっきり見えてきたことになるかもしれません。

 リミットも昨年は一年をかけ、ユニウェアブランドの目指す方向性について、毎月外部スタッフと議論を交わしてきました。国内マーケットが縮小してゆくなか、そして高齢化社会のなかで、女子作業服のリミットはどのような商品で世の中に貢献してゆくのか?その集大成の新カタログがようやく出来上がりました。


二〇二一年 リミット新カタログの全国発送まで、今しばらくお待ちください。



  二〇二一年一月二十九日

       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有 木 宏 治

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