リミットネットワーク Vol.223
いつもお世話になりありがとうございます。
一、コロナ禍の正義とは
梅雨明けを待ちかねたように蝉の大合唱がはじまり、本格的な夏に入ったのを感じます。
コロナと共存する生活様式にはまだまだ戸惑いもありますが、身の安全は何物にも代えられないと肝に銘じて過ごす今日この頃であります。皆様いかがお過ごしでしょうか。
ここ福山でも最近、感染者が増加しております。飲食店でもクラスターが発生し、行政は店名を公表して対応を急ぐ措置をとっております。店名や感染者の行動範囲が公表されれば、各自の行動様式に照らし合わせ一刻も早く病院で受診することもできます。一方残念なことに、店名公表した店に対する誹謗・中傷もあとを絶ちません。店名公表を決断された経営者と同じ立場に立たされたとき、同じように公表できる自信はありません。それでもコロナ禍が落ち着いたら、真っ先にその店で食事をしようと思っています。
二、閑散期へ突入
閑散期に入り電話やFAXも減り、職場は静かなものです。リミットで忙しいのは来期の新商品づくりや新カタログ製作といった、将来の種蒔きを担う企画研究部門のみです。デジタル技術の進歩で、リアル展示会からバーチャル展示会へ、紙の印刷カタログからデジタルWEBカタログへと商品訴求のツールも大きく変わりつつあります。経済成長の尺度も、これまでの大量生産による効率を重視したモノ中心の時代から、目に見えないデータや情報などの無形資産へと富の源泉が変わりつつあります。
こういったパラダイムシフトの時代に、企画研究部門が果たす役割は非常に重要だと考えます。どうしても集まってあーでもない、こーでもないと三密になりがちな企画研究部門ですが、アパレルメーカーである以上、各人がアイデアを出し合い、将来の創造性を育みながら次世代の働く服を作ってゆかねばなりません。
蒸発する市場と新たな需要
今再びコロナ感染者が急増しており、販売店の皆様もお客様への訪問を躊躇されていることでしょう。新型コロナウイルスの蔓延で、アパレルは一般衣料も含め大打撃を受けております。この調子ではたして秋冬繁忙期は到来するのかいささか不安です。テレワークの普及により職場の前提がすっかり変わってしまいました。ということはそこで働く人の仕事着も一変する可能性があります。
それはデザインや機能性といった仕様だけにとどまらず、企業が購入して着用者に貸与するといった制服支給自体を蒸発させ、働く人個々人が働きやすい服を自ら購入するといった消費経済自体を縮小させる可能性もあります。良い例が先ほどのテレワーク普及です。これまで担当営業所に本部の方針を伝達出張していた営業マンが、これからはテレビ会議で十分だと気付けば世界中の出張需要が蒸発し、航空業界、ホテル業界、鉄道業界はコロナ後の世界も縮小を余儀なくされるでしょう。コロナが終息しても経済は元へは戻らず、新たな需要を探して変遷してゆくのでしょうか。
二〇二〇年七月三十一日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有 木 宏 治
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