2019年 2月号
一、新商品に期待、
今期カタログ一斉に発送
いつもお世話になりありがとうございます。
花の季節が近づくと、小鳥のさえずりも一段と元気に聞こえるのはなぜでしょうか。東日本ではまだまだ寒い日が続いていますが、こちら西日本は最高気温二桁の日が続いております。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
去年のこの時期、北陸豪雪で幹線道路も生活道路も雪に覆われて交通網が麻痺し、物流が一時大混乱しました。はたして、今年はこのまま、春の到来となるのでしょうか?
今月中旬、穏やかな大安のよき日に、リミットは恒例のカタログ出陣式を執り行いました。精魂込めて作った総合カタログが全国に一斉発送されました。
今年は動きやすいスモックに、チェック柄の襟をガーリーに合わせた新商品が注目です。スモックはスモックでも、部分的に変化をつけることで、若々しくカワイイ印象で、職場をパッと明るく変えてくれる新アイテムの登場です。
期首の商況ではなかなか苦戦を強いられており、来月からの繁忙期に期待を寄せております。みなさま、どうかよろしくお願いいたします。
二、予測不能の時代、
収益源の分散で利益確保
先月の衣料品売上高調査では、消費者の購買意欲の低迷が明らかになっています。不安定な気温を反映してのことだそうです。
メーカーによっては、膨らむ在庫をセール規模の拡大で処分する傾向もあります。そのようにして売り上げ確保を狙っても売れ行きは鈍く、減収傾向を止めることができない企業が目立っているようです。セール期間といっても、春物と冬物を同時に店頭に並べることは難いものです。売れ行きが好調だったのは、重ね着しやすいニットやジャケットのようだったそうです。
ところで海外に目を転じると、これまでの経済成長を維持した中国が、中米貿易摩擦のあおりで販売不振・不良債権増大とダブルパンチに見舞われつつあります。したがって、中国への部品輸出の増大で堅調さを維持してきた日本経済も予断を許さない状況を迎えています。そして、よくない傾向が数字になって表れました。上場企業の二〇一九年三月期収益は、増益予想から一転、増額修正分四〇〇〇億円を差し引き一兆三〇〇〇億円のマイナスになると報じられています。これは三期ぶりのことです。前半は大幅な増益予想だったので、後半から急減したことになります。
今後の見通しでは、さらに減額修正されるのは必至だと言われています。人員カットを断行する企業もすでに出はじめ、これ以上に大きなマイナス要因が起きれば、人手不足から一転して、労働市場では人余りの状況になるかもしれません。経済の潮目が変わったのかどうか見極めは難しいですが、車・部品や電機の失速が大きく、今後の人員解雇・余剰設備の廃棄などが心配されます。そうなると、ユニフォーム業界にも影響がでることは必至です。
もはや、一寸先の予測ができない時代が到来していると言えるでしょう。ですが、利益水準が最高益を更新する好調な企業も四社に一社の割合で存在しています。それらの企業が堅調なのは、やはり収益源を分散させ、多様化に対応したからのようです。いかなる状況でも、手堅く収益をあげることを可能にするために、業態の多様化と分散化は必至のようです。
三、変わる「みんな」の概念
先日の『日経新聞』に、面白い記事が載っていました。その内容は、次のようなものでした。
時代ごとに「みんな」のとらえ方や概念は変化している。二〇〇〇年から二〇一〇年代にかけては「『みんな』を気にしない」分散・個別化消費の時代になっている。「みんな」と差をつけるための消費や、個性をアピールする記号としての消費が終わりを迎えようとしており、SNSやIoT、AIなどの革命的なシステム開発の進展により、今後、これまでの不特定多数で漠然としていた「みんな」は、「行動の横並び」や「感情の横並び」といった計量的に把握可能な概念になる。そして、「新しい『みんな』の高解像度化が加速する」ことで、新しい消費やコミュニケーションの形態が生まれそうだ、というのです。
他の人々との同質性を意味した「みんな」という共通性を表象する記号が、氾濫する情報によって消えてゆこうとしています。同一性を旨としていた現在までのユニフォームは、今起きている状況の中で、どんな形態を模索しなければならないのでしょうか?
二〇一九年二月二十五日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有 木 宏 治
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