2018年 10月号
一、リミットの在庫予測とおっかけ生産
いつもお世話になりありがとうございます。
山装う時節、皆様にはご健勝のことと拝察いたします。
気温も日に日に下がってまいり、秋晴れの過ごしやすい日が続いております。ようやく秋冬物も定番を中心に順調に動き出しております。一方、来年度の新商品開発や新カタログに用いる写真撮影なども山場を迎えております。慣れているとは言え、この時期の社内のあわただしさは、緊張感に包まれています。
今期も過去の実績に基づいて商品在庫を積んでおります。しかし、どうしても予測通りにはゆかず、切らしてしまう商品もございます。大変申し訳なく思っております。
リミットは受注生産だとおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、そうではありません。多品種少量生産体制を武器に、シーズン前に過去のデータに基づいた生産計画を立てて、在庫をいたしております。ですが、どうしても予測が外れた商品も出てきます。その分を国内工場で追っかけ生産しております。この基本姿勢は長年変えておりません。ネット在庫をご覧になって、欠品となっている場合は、是非とも弊社お客様サービスセンターにご一報ください。生地や付属品が滞っている場合もございますが、可能な限り最短の納期設定をご提案いたしますので、なにとぞよろしくお願いいたします。
二、歓迎すべき他業界からの参入
最近、他業界から新たにユニフォーム市場に参入される企業が増えております。業界の活性化という観点からは、非常に良いことだと思います。どっぷり沈殿するように業界におりますと、業界のジレンマに不感症になっている部分も多々あります。新規参入企業が、業界内の古い角質を取っ払って、新たなサプライチェーンを構築するのも見てみたい気がします。
つい最近も日経新聞に、ミズノがヒト型ロボット向け作業着を開発したと記事が載っていました。今回開発したロボット用作業着「エアリージャケット」は、内蔵するファンの動きでウエア内の温度上昇を抑える機能があるそうです。近い将来にいろいろな作業服を着たロボットが働いている世界を創造するだけでワクワクしてきます。つい最近まで常識的で合理的だったことがたちまち時代遅れの非常、非合理なことになる。世の中の変革のスピードは加速し続けています。次のリミットへ一歩一歩、たゆまず前進したいと思います。
三、紳士もの、国内工場で生産へ
今般、紳士ジャケットとパンツの生産・供給でお世話になっていた中国の工場が環境問題で移転になってしまいました。その結果、リミットが中国の工場に発注していた商品の製造がインドの工場に移管されてしまうことになりました。そうなると地勢的な観点からだけでも不合理なことが多々予想されます。そのため、リミットが仕入れていた製品は、日本国内の工場での製造に代わりました。
その国内工場は、以前見学させていただいたことがあります。製品の品質については安心していただけます。それは、完全自動化されたラインのみならず、熟練職人さんが配置されたラインでの生産が併用されているからです。上級製品になりますと、その職人さんたちの技術が生きてきます。以前見学させていただいたときの高齢だった職人さんが何名残っていらっしゃるのかと気にはなりますが、生産ラインとすれば安心できます。
四、生き残りの連立方程式を解くために
労働人口の平均年齢が現在より若かった一九八〇年代半ばまでと現在とでは、生産現場の雰囲気も、従業員のモチベーションを維持する方法、すなわちマネジメントも全く状況が違います。そもそも、中小企業の経営環境も劇的に変化しております。時代は移ろい、生き残りのための難解な連立方程式を解く鍵は「中国・アジア」「高齢で豊か」「IT」「環境」の四つだと先日何かで読みました。
リミットは働く年配の女性たちからも支持される作業服を作っております。これから働く高齢者は加速度的に増加します。リミットは特に豊かに働く高齢者を応援する作業服を作ってまいります。
二〇一八年十月二十五日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有 木 宏 治
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