2017年 7月号
一、過酷な気候変動
いつもお世話になりありがとうございます。
今月五日から福岡・大分両県に未曾有の豪雨が襲いました。気象庁が九州北部豪雨と命名したこの災害の被害は甚大で、土砂災害や大洪水が相次ぎ、多くの命が奪われました。未だに安否不明の方もおられます。
被災された方々には心からお見舞い申しあげます。健康と安全に留意され、一刻も早く生活再建と地域の復興を実現されるようお祈りいたします。
豪雨は各地で観測されましたが、皮肉なもので、一方では水不足が懸念されています。関係行政機関は、関東ではダムからの飲料水と農業用水の取水制限を公表し、市民には節水を呼びかけています。広島でもゲリラ豪雨は記憶にあるのですが、梅雨らしいシトシト雨が優しく続いた印象がありません。
このアンバランスさが、気候変動の不気味さと残酷さを物語っているように思えてなりません。
二、酷暑と持続する受注
梅雨明けとともに厳しい暑さがやってまいりました。三十度を超える真夏日が続いていることが強く印象に焼き付きます。発表される気温は、百葉箱でのことで、私たちの身の回りでは、もっと高温になっています。
この酷暑で皆さま体調など崩されてはいませんか?私は先日、睡眠中の冷房の効かせすぎで、明け方に左足がこむら返りになり、酷い目にあいました。適切な室温管理を心掛け、熱中症などにはくれぐれも気をつけてください。健康を害するようでは元も子もありません。
ところで、例年ですと徐々に夏物出荷が減って閑散期に入るところです。しかし、このような連日の酷暑を反映しているのでしょうか、夏物の大口注文も引き続き入り、順調な出荷を維持しています。働く人たちの現場は、本当に暑くて大変だと想像しますが、それが売り上げに繋がっているのであれば、なんとも言いようがありません。
三、九州地区のお客様訪問を終えて
今月はリミットお客様サービスセンターの担当者が二日間の日程で、九州地区のお客様訪問を実施し、意見交換・情報収集をしてまいりました。九州地区でも市況は相変わらず横ばいが続き、景気回復を体感するまでに至ってない現状を改めて確認いたしました。ネット販売が増加傾向にある中、取扱いアイテムのジャンルを増やすことで既存顧客との関係をより深く構築することを、訪問先の皆さまに共通した今後の課題とされているように感じました。
我々メーカーに対する厳しいご意見も多く聞かれました。たとえば、定番品の欠品やショップ向けの売り切り商品の増加です。メーカーをあげて販売店離れや切り捨てが進む状況に苛立ちを隠せないお客様もおられました。お聞かせいただいたご意見を参考にさせていただき、リミットシステムに何を取り込んでいけるか慎重に精査し、実行してゆきます。
こころよく担当者を迎えてくださった販売店の皆様、貴重なお時間を割いていただき、本当にありがとうございました。
四、製品の価値創造と平等な販売条件
リミットの販売システムは、通信販売という形態で、全ての販売店の皆様に、平等な販売条件でのお取引を前提にさせていただいております。販売店別の特値や、売上が上位の販売店を別格扱いにして優先的に出荷するような決まりごとは一切ありません。このことに不満をお持ちのお客様もたくさんいらっしゃいます。しかし、このどちらに対しても平等なリミット販売システムだからこそ、信頼してお取引を続けていただいているお客様もたくさんいらっしゃるのです。是非、ご理解いただきたいと思います。
販売店の皆様に喜んでいただけるリミットの製品開発とは、品質の良い制服を、長年にわたって継続的に生産することだと思います。リミットでは、私が入社した二十年以上も前にカタログ掲載を取りやめ廃番扱いにしたにもかかわらず、ある商品を毎年買い続けてくださるお客様が一社いらっしゃいます。運良くその廃番製品の生地は、生産が継続されています。ゆえに、生地在庫がある限りリミットでも生産・販売し続けています。
長年ご愛用いただいているその作業服は、きっとエンドユーザー企業の顔となっているはずです。ご近所では、その会社の社員であることが、一目でわかるのではないでしょうか。長期に着用いただいて、その企業の服として存在感を示すことができるようになるのが真の制服の価値だと思います。そうなら、それは制服にかけたコスト以上の成果が表れているのではないでしょうか。
皆様、先の見えない混とんとした状況下では、王道を進むのが霧の中から這い出る一番の近道だとは思いませんか。
五、優れた商品開発と見やすいカタログを
リミット企画室では、すでに来年度の総合カタログ作りに入っております。お客様からカタログに対していただいたご意見を基礎に、さらに見やすく・分かりやすい紙面づくりを実現すべく現在試行錯誤中です。
もちろん、それに並行して来年度の新商品も試作中で、販売の方は閑散期に向かいますが、その背後にあるモノづくりや開発の多忙さは、メーカーとしての醍醐味です。リミットは、それをとことん満喫しながら着実に進化しております。これからの日本が向かう後期高齢者の就業が増加する社会を見据え、リミットは前進してまいります。是非、ご期待ください。
二〇一七年七月二十五日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有木宏治
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有木宏治
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