2017年 3月号
一、定番商品の取引増える
いつもお世話になりありがとうございます。
うららかな春の日差しに、心まで晴れやかな今日この頃です。春は別れと新たな出会いの季節です。リミットも働く女性たちとのたくさんの出会いを通じて、彼女たちが職場で、自然と柔らかな笑顔になれる製品をお届けできるようがんばります。
今月も販売は、先月までの好調さを持続しており、残り半月このままキープできれば微増といった予想です。月はじめは、ここ数年動かなかった商品に動きがみられ驚きました。また、販売予測がはずれているのではと、戸惑いも感じました。しかし、中旬以降はやはり、定番を中心に納期指定の取引が多くなりました。春めいてきたので注文が前倒しとなり、春夏商戦終盤で息切れするのか。それとも昨年買い控えたユーザーが購入し始めたのか。今のところ、解釈は様々ですが、数カ月後には結果がわかります。
二、「ディープ・ワーク」、
未来が見えない時代のために
ほぼ一カ月毎日、マスコミ、 SNSでは政治とお金の問題に話題が集中しています。一方で、見落とせないことがあります。それは、業績が好調な業界でも賃金上昇が鈍り、官製春闘がいよいよ最終局面を迎えてきた感がすることです。賃金に関しては、トランプ大統領の政策に危機感をもつ経済団体連合会(経団連)が、政権の思惑と離反しています。金融についても日銀が金融緩和の縮小を始め、いよいよ長期金利が上がりはじめました。今後、短期金利も上昇を始めると、いよいよ物価が上昇し始め、今までの様相が大きく変わってくるのではないでしょうか。
市場では、まだ安売り競争が続いております。しかし、人口減少時代を迎え、価格を下げたからといって、決して市場全体の販売数量が伸びる環境にはなりません。それに、官製春闘程度の賃金上昇では、個人消費を刺激しないことも明白になりました。いきおい販売する側は、ともぐい状態になるのでしょうが、その先に未来はありません。何度も申してきましたが、価値ある製品を大事に作り、その価値をユーザーに丁寧にお伝えしてゆかなければ生き残れない時代になりました。
そのためには、正確な情報発信が必要だと、先月もこの通信で書きました。しかし、我が身を省みると、右から左へと頭の中を通過してゆく情報はとりとめなく雑多で、膨大な情報量になり、「ひどく気が散る」時間も多くなっていました。ウェブサイトの履歴をチェックすると、ものすごいページ量を閲覧していることがあります。ところが頭の中に何も残っていません。朝からバタバタした割には、何も残らなかったなぁ、と夕方には感じる日も増えました。
そこで思い出すのは、先代社長のことです。朝の二時、三時に起床し、ときに霊感ただよう静寂の中で、誰にも邪魔をされない時間が大切であると、よく言っていました。まさにその通りです。生産性を最大に引き出す「ディープ・ワーク」に没頭するには、何ものにも邪魔をされない時間と場所をもつことが非常に大切だと最近痛感します。この通信はいつも自宅で、電話を切って書いています。書きながら、頭の中を整理し、翌月初日に備後吉備津神社の月次祭に参加させていただくことは、私にとって非常に良質なルーチンワークとなっております。
三、お客様を大切にする、その真意
便利な暮らしを支えてきた宅配便がいよいよ運賃を引き上げる検討にはいりました。件の運輸会社は、前任の企業が手を引いた時点で、今回の事態をある程度予想できたはずで、今更の感も否めません。今回のケースのように、世の中を便利にしすぎ、その結果、自らの存在価値を自らの手で下げているケースがあまりにも多いのではないでしょうか。
私はアマゾンが、日用品を中心にボタンを押すだけで簡単に注文ができる「ダッシュボタン」を開発した時、そのシステムの完成度に驚嘆しました。同時に、それによってもたらされた新しい買い物スタイルが、その裏で動く物流などの様々なコストが、お客様に見えづらくなることに、空恐ろしさを感じたことを今でも記憶しております。
お客様を大切にするということの真意はどこにあるのか?時間をかけてしっかり考えなければならない問題です。
四、新生の福州工場へ、今月21日から
昨年末からお知らせしているように、中国福州工場は、いろいろなことに巻き込まれてしまいました。今は、ほとんどが解決して順調に稼働しています。その状況をこの目で確認するために、今月二十一日から三日間の日程で訪中してきます。新しい場所でどのように生産しているか、それを見るのは今から楽しみです。
もちろん、問題も明らかです。輸出入の貿易登録を再度、福州税関に申請について、日本側が作成する契約書類の記載の仕方について総経理から急きょ変更の連絡がありました。そうした問題点の詳しい報告を受けて、解決方法について直接話し合います。
来月の通信では、皆様に安心していただけるご説明ができるようにと思っております。
二〇一七年三月二十五日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有木宏治
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