2016年 7月号


 
 一、福山市の水害をとおして


 いつもお世話になり、ありがとうございます。
梅雨が明け、空の青さがひときわまぶしく感じられます。そして、太陽が容赦なく照りつけ、今年も猛暑の夏がやってきました。

 九州に甚大な被害をもたらした今年の梅雨は、中国地方でも例年になく大きな爪痕を残しました。ここ福山でも、六月二十二日の未明から激しい雨が断続的に降り続きました。二十四時間の降雨量が一四八・五ミリに達し、市内を流れる川が氾濫し、広い範囲で住宅や農地が浸水する被害が出ました。JRも運休となるなど交通インフラも寸断しました。全国ニュースにも取り上げられたため、皆さまからご心配をいただき、多数のお電話をいただきました。幸いにして、弊社と従業員の中に大きな被害はありませんでした。本当にありがとうございました。

 福山は従来、災害の少ない土地柄です。それだけに本当に恐怖を感じました。もしもの時の備えというより、必ず起こる自然災害、その時のために被害を最少にして乗り越える準備が大切だと痛切に感じました。リミット通信を執筆中の今日も、熊本、千葉、青森、茨城沖と一日の間に各地で地震がありました。次は、福山かも知れません。

 皆様のご準備はいかがですか?日本国中どこにいても、自然災害から自由なところはありません。必ず起きる災害に備え、万全の対策をしましょう。


 二、どこまで伸ばせる?夏物商品


 さて、重要な業績情報ですが、やはり天候の影響を受けているように思います。

 例年の同じ時期に比べれば、今年の梅雨は、一般的に雨ばかりで、朝晩は気温が低く過ごしやすかったように感じました。そのためか、夏物商品は、梅雨の間は商況も芳しくないまま、セール時期となってしまいました。

 ところが梅雨明けの下旬からがやっと夏の到来です。ようやく海の日の連休明けから小口ではありますが注文件数が伸びてきました。昨年の実績にどこまで追いつくことができるか、上昇する熱気に期待しております。


 三、生きた声を製品に反映する


 今月はお客様サービスセンターでは、情報収集のため二日間の日程で、東京、名古屋両方面の販売店様数軒を訪問してまいりました。来年度投入予定新商品のプロトタイプも持参して、ご意見・ご要望もたくさん頂戴いたしました。いただいた情報の鮮度が高いまま現場にフィードバックし、働く女性を笑顔にする製品開発に総力を挙げます。

 今月はまた、横浜で行われた展示会にも出店いたしました。働く現場の皆様から沢山の制服に関するご意見を直接うかがうことができました。リミットが当たり前だと思って採用した特殊機能が、実際の現場では実はそんなに重宝されていなかったといった四方山話に、弊社スタッフは仰天するやら、目から鱗が落ちるやら、貴重な体験をしました。

 リミットはこれからも通信販売の形態を突き進んでまいりますが、お客様と直接お話をするといった機会は増やしてまいりたいと思っています。


 四、長男の野球に生き方を学ぶ


 私事で恐縮ですが、長男が目下、甲子園を目指し最後の夏を迎えております。試合のグランドに立つことを許されるのはたった十八人です。

 それ以外の部員、マネージャーたちは試合に出る選手のサポートに回ります。多くはあまり注目されることのない役割です。そうした部員、保護者、教職員の皆さん、そして日々、練習に目を細めて見守ってくださった地域の皆さんたちがあってこその十八人です。スタジアムという限られた空間で、支えてきた人たちがグラウンドの躍動と一体となり、勝利に向かってベクトルが働いたとき、選手は今までにない強大な力を発揮します。そこに感動が生まれます。

 野球は結局勝負の世界です。片方は勝者に、もう一方は敗者になります。しかしどちらも相手がいなければ成立しません。だから感謝を忘れてはなりません。

 私たちが日々しのぎを削る商売の世界も、材料を提供してくれる業者の皆さま、リミット従業員のみんな、販売してくださる業者の皆さまがあり、そして制服を着て働く皆さまがいなければ成立しないのです。そして、競合他社の方々の存在がないと、ビジネスは成り立ちません。

 仕事を通してまわりに感謝し、傍を楽にする奉仕の心の大切さを、長男に教えてもらったような気がしました。



  二〇一六年七月二十五日

       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有木宏治

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