2015年 1月号



 一、今年の目標「自立型の組織」と 「技術力向上」に


 今年もよろしくお願いいたします。

 リミットでは、四日に新年互礼会を開きました。社員こぞって、備後吉備津神社に参拝しました。その後、恒例になっている年頭挨拶で今年の目標を発表し、新しい一年がスタートしました。私は、今年の目標として、「自立型の組織」と「技術力向上」への取り組みを社内に望みました。自分の責任範囲については、自分で決めて実行してゆくことを皆に求めました。社員一人、一人が、仕事に対して責任感と役割に対する自覚をしっかり持ち、一歩、一歩、成長してゆくことが、事業繁栄につながることだと考えているからです。

 ここ数年、リミットの組織は世代交代しながら、新しい挑戦を繰り返し、大きく成長しています。今年も、更に多くのお客様のご期待に応えるリミットであるよう、気持ちを引き締めて頑張ります。


 二、国内生産点数40%へ、国内外とも増産


 今月は決算月です。昨年度の売上は伸びましたが、残念ながら、利益は大幅に減少しました。為替の変動が大きく影響しました。

 今月の売上は、昨対同額程度で推移しております。三月からは値上げをお願いしていますが、それを見越した駆け込み注文も増えてきております。

 最近の受注内容で特徴的なのは、得意の多品種小ロットのカテゴリーだけでなく、特に昨秋冬より大口注文の増加が顕著なことです。小口需要への対応を重視してきたリミットとしては、一案件で大きな注文を頂きますと、中国工場でもその需要対応に掛かりきりになることがあります。その場合、全体の生産計画からみると若干の齟齬がでることがあります。恐れるのは、他の多くのお客様から受注している小口生産への影響です。これが生産計画の頭を悩ますジレンマです。もちろん発注順序が優先されるわけですが、そのやりくりが大変なのです。

 そうした昨年度の状況をみると、リーマンショック以来続いた減産の状況を、いよいよ本格的な増産に向かって生産体制を強化する時が来たと感じております。すでに、中国工場の増産については昨年秋から取り組んでおります。現在のところ昨夏に比べ約二十五%の増産になっております。

 小口注文の増加に対応するには国内生産の増強が不可欠です。よって今後、新市工場と出雲工場に人材を入れ、教育しながら育てていく予定です。現在、全生産点数の二十%を占める国内生産を、四十%まで引き上げます。


 三、輝く女性のために、新総合カタログ発刊


 二月六日に、新価格体系の「二〇一五 リミット総合カタログ」を発刊します。現在、大詰めの作業が急ピッチで進行しています。今年の総合カタログは、サービス業にこれから求められる「クレンリネス スタッフ」のユニフォームを中心に、あらゆる職場で活躍し始めた女性たち。その女子力の源泉になる爽やかなユニフォームをご紹介しております。

 昨年はたくさんのユーザーからマタニティユニフォームのご注文を頂きました。今や女性の力はあらゆる職場の牽引力となっています。女性が持っているポテンシャルを最大限に活かす企業が増えています。新しい時代に向けて、能力を磨き邁進する女性をあちこちで見かけるようになりました。リミットは、そういった輝く女性たちを、もっと美しく演出できるユニウェアでありたいと考えています。


 四、全社員の能力信じて賭ける


 新年三日、日本経済新聞は、ひとつの歴史的節目としての「戦後七十年」を特集していました。その中に、「戦後の混乱期を革命的な変化に身をゆだねることなく切り抜けられたのは、危機における日本国民の政治的生存本能の健全さにある」という一文が目に留まりました。

 先日は阪神・淡路大震災から二十年の節目。東日本大震災からはすでに四年の月日が経とうとしています。災害から学んだ教訓を、次の災害時に生かすということは、その事実と、そこから学んだことを、確実に次代に伝えていくということです。戦後の七十年間も、戦争の悲惨から学んだ歴史的教訓を引き継ぎ成し遂げた復興によって、我々の生活がなりたっているのです。これから先、ある程度の減災はできても、今後も防ぎようのない災害が、たくさん起こることでしょう。そうなった場合でも、その日本人の本能が、次の時代を切り開けるのかが試されている、と特集は結んでいました。

 私は、企業も国家や社会と同じだと思います。どんな困難な局面でも、全社員の健全な本能を信じて、それに賭ける以外道はないのだと思います。最終的には、人材がすべてなのだと痛感しております。

 だからこそ、今年は新しい人材獲得、育成に、全力を傾けるのです。



  二〇一五年一月二十五日
       笑顔着
       リミット株式会社
       代表取締役 有木宏治

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