2013年 7月号
一、思いついたらやってみる
いつもお世話になりありがとうございます。
例年よりはやく梅雨が明けましたが、ちょっと異常な天候です。それでも、出勤時には、例年のように蝉の声がうるさいほど響いてきます。木陰の長さは短くなり、涼をとることができなくなっています。自然の摂理とはなんと正確にその営みを繰り返していることでしょうか。すべては予定通りで、先送りはありません。
自然の一員であるはずの人間の世界、それが余りにも自然の摂理に違っていることが分かっていても、なんと棚上げや先送りの多いことでしょうか。「思いついたらやってみる」これが今の私のトレンドです。
二、閑散期に自己啓発。目的品質向上へ
一年もはや半分が過ぎ、七月も残り十日となりました。販売状況は、今のところ今月は昨年並みですが、月末までの受注残が昨年よりも多いので、微増といったところです。受注内容は、昨年に比べさらに細かい注文が増えて、配送部門だけは閑散期とは思えないほど孤軍奮闘しております。昔のように運送トラックが定時以降も待ってくれるわけではないので、二人いる配送デリバリー業務の担当者は、十五時以降、棚出し・検品業務に、本当に集中してくれています。来月より企画研究部門には、機動力向上の新戦力として、女性が一名入社しますが、生産・配送部門は現状維持で、更なる業務の合理化を進めてもらうように指示しております。
一方で、リミットでは、この閑散期にしかできない自己啓発を社員に推奨しております。生産部門のリーダーは、月初めに十日間の日程で、栃木のJUKIミシン講習会に参加し、ミシン・オーバーの基礎、組立を習得しました。また縫製ライン長は、四月から六月まで大阪に通い、繊維製品品質管理士(TES)資格取得講座を受講しました。この成果は、リミット国内工場の人材の成長、技術レベルの向上に繋がります。それはまた、リミット全製品の目的品質のレベルに直結します。
企画研究所も毎月二日間、企画コンサルタントを交えて創造会議をしています。こういったコストは確かに負担になります。しかし、人材教育の無いところに企業の成長ありません。
三、アンケートから学ぶ。来期のカタログは?
先般、この「リミット通信」にアンケートを同封いたしましたところ、多数のご協力いただきました。多岐にわたり、貴重なご意見、ご提案をいただきました。本当にありがとうございました。
特に私が参考になったのは、カタログに関する要望です。共通して多かったご要望に、スペック表記文字の拡大がありました。見やすく分かりやすいカタログを製作するうえで大変有益でした。
前回の「リミット通信」では、販売店専用カタログと、エンドユーザー専用カタログの二冊を発刊するとの方針をお伝えしました。この件に関しましても、示唆に富んだ貴重なご意見を多数いただきました。ご意見を私なりに熟慮した結果、二冊のカタログを作るという来年度計画を見送り、従来通り一種類のカタログを制作する方針にいたしました。内容をよりエンドユーザーに分かりやすいデザイン、レイアウトを追求します。
皆様もご存じのとおり、通販業界のカタログはどんどん進化し、紙面上に掲載できない商品詳細も、動画でお客様にご案内できる形態が増えてきております。リミットも今年二月に、業界初のQRコード掲載総合カタログを発刊しました。お陰様でエンドユーザーからの問い合わせも少しずつですが増えてきております。来年はさらに進化させ、多品番での詳細情報充実に力を注ぎ、より分かりやすいカタログ作りの準備を始めております。
リミットでは今後も、アンケートによるコミュニケーションを活用したいと思います。今後ともご協力のほどよろしくお願いいたします。
四、物価高騰の時代。「欲しくなる」理由を生産
原油価格が上がってきました。それとともに、七月から仕入れている糸価格が一割高になりました。政府は物価二%高の目標に旗を振っています。つまり、縫製コストは確実に高くなっていきます。将来的には、製品値段が高くなっても、納得して買っていただける高品位の商品を作る以外、生き残る道はありません。
そのための道は、前述のように高度な人材育成によって、品質レベルの向上に邁進することしかないのです。そして、その訴求方法と、「どうしてもこの商品がほしい」という理由を、メーカーが生み出してゆかなければなりません。時間はかかります。時間はかかりますが、自らが、必ず、その理由を生産しなければなりません。
二〇一三年七月二十五日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有木宏治
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