2008年 4月号
一、落ち着いた4月末から5月へ
いつもお世話になりありがとうございます。
桜も散り若葉が目にまぶしい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。三月から四月を迎え、学生服業界ともにワーキングウェアの業界も繁忙期を迎え、ばたばたと落ち着かない時期となりました。しかしリミットでは大きな混乱もなく落ち着いた五月を迎えそうです。四月の販売状況は、現時点では売上、受注残ともに昨年比若干のアップですが、去年あたりから二十日の締日を過ぎてから低調に推移する傾向が見えますので、多少心配しております。従来は締日以降月末にかけて売上がぐんと増加していたのですが、最近その傾向はみられません。大口物件の数が減り、小口が増えておりますので、資金繰りと関係する締日をあまり気にされなくなったのではないかと推測しております。
さて今年の春夏の傾向は、明るいカラーの赤や黄色なども好調に出荷されております。新規商品よりもここ数年購入が見合わされてきた商品が追加発注されているようで、昨年までの動きとまた違った感じがしております。これから最盛期の五月を迎えますが、エンドユーザーの変化を肌で感じていらっしゃる販売店の皆様に少しでも求められているサービスの内容や意識動向をお教えいただきながら、それらを提供できるよう努力していきたいと思っております。
二、評判を呼ぶ新しい仕事服「b×c」
ここ一ヶ月の間に、今年発売しました備後絣を使った新しい仕事服「b×c」(ビーバイシー)がマスコミ各社に多数取り上げられました。『中国新聞』に始まり『毎日』『日経流通』『産経新聞』やファッション雑誌、広島ホームテレビにも登場させていただき、一般の方々や、各種団体、チーム参加者などから連日、多数の問い合わせやご注文を頂いております。この訴求に力を発揮しているのがホームページです。当社の哲学や商品構成、販売方法を事前に調べた上でお問い合わせがありますので、対応もスムーズですし、こちらも共感を持って対応できます。b×cはもともと開発段階で「今までにない作業服」という構想がありました。これが発展し「作業服産地として忘れ去られた伝統価値をもう一度見つめなおし、作業服ではない新しい仕事服を」=「Born in Japan備後生まれの」×「Contemporary 革新的な仕事服」からb×cというネーミングになりました。
なぜこの逆境の時代にb×cは生まれたんだろうと、自分自身でも不思議に思うことがあります。昨今の地球環境保護や地産地消に対する考え方が背景にあったからなのか、作業服の将来に一抹の不安を感じていたからなのか。はっきりとした答えはわかりませんが、私が消費者として仕事の時に着る服を選ぶならば、服の作り手や売り手の意思が伝わり、メッセージに共感できるものを身に纏い、それらを感じながら自己の生業に勤しみたいと思います。b×cの誕生により、価格に振り回される消耗品としての作業服ではなく、周りの人を感じながら協調、発展していく社会的な真の意味でのユニフォームへの挑戦が今、始まりました。
三、システム上でより緊密な関係構築を
最近、弊社お客様サービスセンターでは、今年二月に皆様にお届けいたしましたカタログに関するご意見ご感想や最近の市況につきまして、お電話にて順次おうかがいしているところです。春夏の繁忙期の折、ご迷惑かとは思いますが、電話があったおりには何卒ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
すでにお返事を頂いた方もありますが、まだカタログを段ボールの箱から出してない、というお客様が数件あると先日のお客様センターからの残念な報告にがっくりしました。
かつては、リミットもきちんと決まった担当営業マンがいればもっと皆様のお役に立てただろうに、と考えていた時期がありました。しかし、インターネット社会がここまで進み、当社コンピュータシステムが完成して二十年。その間に収集できた顧客別購買データは膨大にあります。このデータ分析の仕方しだいで、商品の購入時期や傾向を分析することによって、皆様のところへ訪問する以上の提案も可能となります。さらに分析、解析レベルが高度になれば、商品の動く時期を時系列で、自動解析させ、生産販売計画を絞るところまではできるようになると思います。
しかし忘れてはならないことがあります。それは最後の判断はどうしても人間がするという事実です。販売業務も全国の販売店の皆様が、各地域に密着し、エンドユーザー情報を収集し、地域で貢献しておられるから地元の方が安心してご注文されているのだと思います。インターネット型商売と地域密着型商売、これらは二律背反的なものではありません。お互いに共通点はたくさんあり補完しあわなければならないように感じます。お客様を、制服を購入する単なる顧客として捉えるのではなく、お客様の喜怒哀楽や日々の営みと心の機微にふれそれに応えていく商売。これからの商売の形態は際限なく進化すると思いますが、この姿勢は不変のものではないでしょうか。
リミットと販売店の皆様とが、リミットのシステム上で、メール等で意見交換できる日を夢見て、日々企画開発やシステム構築に力を注ぎます。通信販売という形態をとっておりますので、販売店の皆様との意思の疎通をはかることが難しい面もありますが、意識して電話、メール、リミット通信を活用し、情報の発信、収集に力を入れますので今後ともご指導、ご鞭撻をお願いいたします。
二〇〇八年四月二十五日
笑顔着
リミット株式会社
代表取締役 有 木 宏 治
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