リミットネットワーク Vol.240
一、 混迷の度を増す世界 風に冷たさの残る浅春の折、ご清祥にお暮らしでしょうか。 全国のコロナ感染状況も、第六波が週を追うごとにピークアウトに近づいていると感じてはおりますが、感染者が減った要因や新たな対策が不明瞭で、とても安心するまでには至っておりません。そして世界情勢ではついにロシア軍がウクライナ各地に侵攻しました。中国で平和の祭典である冬季オリンピックが終了した直後の戦争突入。世界中の混沌が渦を巻いています。 二、 気が満ちてくる瞬間 世の中の変革が加速化するなかで、リミットグループも今期がいよいよ始まりました。新本社に移転してから一年が経ち、新事務所にもようやく慣れてまいりました。今月もまだ閑散期で動かない月ですが、新年度に向けて二、三百枚の別注案件を複数件いただき、生地手配など前準備などでそれとなく活気づき、昨年度とは違い、繁忙期に向けてよい準備運動となっています。生産現場も来月からフル稼働に近い状態に戻り、少しずつコロナ禍前の状態に戻して行ければと期待しております。 こうした期待とは裏腹に、円安傾向や資材などの高騰には頭を痛めております。しかしながら、市場がコロナ禍で疲弊した状況から脱するであろう二〇二四年度までは値上げをしないと決断した以上、これまでにない創意工夫で生産コスト改善を図り、利益率の縮小に耐え抜きます。製品在庫もこういった状況で十分積んでおります。どうぞ安心して販売活動に専念してください。よろしくお願いいたします。 三、 人口減少に想うこと これもコロナが大きく影響しているとは思いますが、日本の出生数の減少が気になります。昨年の出生数は六年連続で過去最少を更新し、八十四万人となったそうです。先進国ではどこも出生数減少に頭を抱えておりますが、コロナ感染流行がこれに輪をかけた状況のようです。私は人口はその国の国力であり、原動力だと考えております。現在、色々な職場で人手不足解消のため海外からの労働者を数多く受け入れております。 しかし現時点ではコロナ感染予防のため入国受け入れ人数は限られ、日本経済復調の大きな足かせとなっています。感染症の世界的流行だけではなく、この度のロシアへの追加制裁発動により、ロシアが更なる軍事行動に移り、世界の均衡が崩れた場合、世界中で人の移動が長期にわたって制限される可能性だってあるわけです。もち...